前話の復習

エドワード・プランケット・テイラー -17話-
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ノーザンダンサーの血統 -18話-
ノーザンダンサーは1961年カナダでE.P.テイラーによって生み出された。
テイラーは豊富な資金力とカナダ産馬の発展の強い意志により、ノーザンダンサーを生み出したのだ。それが血統表からも見てわかる。
まず、ノーザンダンサーの父は二アークテック(テイラーの自家生産馬のカナダ産馬)、その父がフェデリコ・テシオが生み出した名馬ネアルコである。
二アークテックの母レディアンジェラはイギリスの名馬ハイペリオンの子である。ハイペリオンの父はイギリス三冠馬ゲインズボローである。
二アークテック自身はあまりいい戦績を残していないが、血統については最良血統なのである。
次に、ノーザンダンサーの母ナタルマについてだが、ナタルマの父はネイティヴダンサーである。
ナタルマはアメリカ産馬だが、E.P.テイラーに買われ、カナダで調教され、カナダで競走馬として育てられたが、故障により、早くして引退した。7戦3勝と平凡な成績だった。
しかし、ナタルマにはイギリスで活躍したマームードの血が入っていた。
父系のネアルコとハイペリオンはイギリス名馬セイントサイモンの血を引き継ぎ、母系は傍流国の血を引き継ぐ形となった。
この適度な異系繁殖が、名馬ノーザンダンサーを生み出すことに合った。
競走馬は世界が狭いものだ、人は優秀な馬に群がり、その再現を願う。そのために、近親繁殖が色濃くなる。
実はネイティヴダンサーの血統を遡れば、ネアルコの父親のファラリスに行きつき、ナタルマも遡れば、ゲインズボローに行きつく。
ノーザンダンサーが異系繁殖と言われるが、遡れば、全くの異系繁殖ではなくなる。サラブレッドの血統において完全なる異系はないのかもしれない。
それは人がサラブレッドを定義したからである。
売れ残りノーザンダンサーの戦績 -19話-

売れ残りノーザンダンサーの戦績 -19話-
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