賭けるだけが競馬じゃない -1話-
競馬には多くの物語がある。もちろん、主役は馬であるが、馬の生産者、馬主、調教師、馬具職人、騎手、馬券売り側、買う側、予想屋、新聞社など多くの人が関係する。
いろんな立場で、それぞれが、馬を中心として、ロマンを追いかける。そのすべてに、創意工夫、熱意によって出来た物語がある。
子供のころからテレビで競馬中継を、何回か見たが、その時には競走馬の背景には全く意識がなかった。子供だったから、当然である。
20歳を過ぎて、馬券を買った時も、たんなる賭け事としか、認識はなかった。でも、なぜ、馬が走り、賭け事になったのか、なぜ、馬なのか。とぼんやり、疑問がゆっくりと、湧いてきた。
調べてみると、競馬は日本にとどまらない、そもそも日本は競馬後進国であると知った。さらに、競馬は歴史の宝庫だ、とも思い始めていた。
それから、私はその宝を一つ一つ掘り起こし、噛みしめることとなった。それが、今から15年前の事だった。これから、私が知ったこと、感じたことを、紹介していきたい。
誤解されないようにしておきたいのは、私は競馬の賭けを否定はしない。むしろ、賭け事によって、馬が今も、人々に感動を与えている。
私にも多くの事を教えてくれた。賭けを含め、競馬には感謝している。駆け競う馬が競馬なのだ。さあ、競馬物語のはじまりだ。
馬の生い立ち-2話-
馬の生い立ち -2話-
前話の復習はこちらです 馬の生い立ち -2話- ところで、はじめに私が思ったのは、馬とはどういう動物なのかである。調べてみると、馬の先祖は「エオヒップス」といわれる、北アメリカやヨーロッパの森林地帯に生息した20~30cmの生...
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