ランニングを趣味にしたサラリーマン4話|紆余曲折の末に偉大なる目標へ

ランニングを趣味にしたサラリーマン
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壮太はようやくジョギングを始めたのですが、趣味というにはまだまだ。

まず、目標の10kmを走れるようになることを目指します。

その間、会社の人たちや友達にはジョギングを始めたとは恥ずかしくて話せん。

今のところ、ジョギングお試し期間です。

目指せ!10km

少しずつ距離を延ばす

壮太は5kmを走ることが出来たので、走るたびに1kmずつ距離を伸ばしてみる。

ここで、またもや理系的考えが浮かび上がります。

5kmから6kmに増やすと、1.2倍になりますが、1kmずつ伸ばす作戦は距離が伸びるほど延長率は下がります。

例えば、最後になると、9kmから10kmになると、約1.1倍にしかなりません。

そう考えると、少し楽かなぁ~。と自分に暗示をかけます。

そして、6回めのジョギングではやっと10kmチャレンジとなります。

10kmチャレンジもいいのですが、6回も走ることが続いた事に感激しました。

走るの、続いてるな・・・。たった6回ですが、自信になります。

そして、10kmを走り終えると、達成感を得ることが出来ます。

体力も徐々についてきたのか、苦しい事には間違いありませんが、少し疲労感が軽くなっていた。

さて、これからどうするか。

次の目標は続けることですが・・・

10kmを走れるようになると、次は距離を延ばさずに、ジョギングを続けることを目標とします。

ここで気になるのが、仕事です。

壮太が走るのは週に2回で、曜日は土曜日と水曜日にしていました。

特に水曜日は平日なので仕事でヘトヘトになって、家に帰ってから10km走るのはかなり根気がいります。

季節は秋だったので、走りやすくなっていたが、走ることに対してまだ、体も意識も慣れていない。

しかし、そこを何とか、踏ん張って走り続けます。しかし、今度は仕事が忙しくなて、土曜日の休日出勤もしなければならない。

こうなってくると、ジョギングと仕事の両立が難しくなります。

当然のことですが、仕事で手を抜くわけにいかないので、どうしても、仕事優先になりつつあります。

そうなってくると、今週は1回しか走れなかった、今月は3回しか走れなかったと、ジョギングの回数が減ります。

う~ん、どうしたものかと考えるのですが、今度は見失った走るタイミングが見つからない。こうなってくると、これは仕方がないなぁと思い始めます。

結局、この年は3月まで仕事が忙しくて、ジョギングは疎かになってしまった。

新たな目標!

焦りが試練となる

春になり、壮太の仕事が落ち着くと、思い出したようにジョギングを開始、ここからが試練の始まりとなります。

気温が上がってくると、どうしてもバテるのが早くなり、冬に比べてペースが落ちます。

当時の壮太はそんなことも分からず、落ちていくペースに焦って、無理をして、ペースを上げようとします。

すると、体に負担がかかる。

ふくらはぎ、太もも、ひざ、腰と下半身を中心に痛みが発生します。

こうなったら、サポーターだと思って、痛くなる箇所にサポーターをどんどんつけていくようになります。

でも、痛めてからでは遅くて、今度は痛さを理由に走ることを止めてしまいます。

壮太は2ヶ月ほど走るのをやめていました。

体が痛い時に走るのは良くないのですが、壮太の気持ちも切れていました。

目標に選んだのはフルマラソン!

夏前だったかな、ふと、このままでは駄目だと思って、壮太は目標を立てます。

目標はフルマラソン!

ハーフにしておけばよかったものの、学生の時にハーフを走った経験があったので、壮太は思い切ってフルマラソンに目標を設定。

何事も気楽に考える壮太は10kmを4回ちょっと走るだけだと軽く考えていた。

早速、ネットのマラソンサイトで近隣のマラソン大会を調べると、隣の市で、笠井川の河原を走るフルマラソンが11月に開催されます。

レースの名前は”みなも笠井川マラソン”。主催は民間のランニングクラブです。

笠井川では12月の年末に1万人が参加する陸連公認の笠井川マラソンが行われますが、その半分のコースを2往復するコースです。

笠井川マラソンの練習として走る人もいるようですが、壮太は”みなも笠井川マラソン”を人生初のフルマラソンに選びました。

暑い日が続く中、目標を決めた壮太はジョギングを本格的に開始します。

42,195歩の練習

壮太は夏の暑い中、ケガをしない程度に走り始めましたが、盆休みに、42,195歩を歩いてみようと、朝から歩いたことがあります。

壮太が大好きな1歩1メートル理論です。

42.195kmを走るには42,195歩進めばいいんだなと、朝から家を出て、市内をひたすら歩きました。

どれだけ歩いても、42,195歩まで届かないので、壮太は思い切って遠くの山の上にある神社まで歩きました。

巫女さんにどこから来たのか聞かれた壮太は、遠くの方を指さしてあの公園の向こうと答えると、巫女さんは笑います。

この神社は大きな境内を持っており、せっかく来たので壮太は境内を歩き回ります。ここはある有名な武将が小さい時に遊んでいたと言われている神社です。

境内を歩き終えると壮太は山を下ります。

途中、車が何台か壮太の横を走っていきましたが、運転手は歩いている人がいて驚きます。この道は日ごろ歩いている人はいません。

そして、歩数の帳尻を合わせて、その日のうちに42,195歩歩き、なんとか、歩けるものだなと思うと同時に、フルマラソンにいける!

と少し勘違いも入った自信に満ち溢れる壮太でした。

https://cyoudoii.com/20200628/hatuhurumarasonnohigeki5wa/

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