ランニングを趣味にしたサラリーマン5話|初フルマラソンの悲劇と新たなる目標

オリジナルシナリオ

目標をフルマラソンにした壮太はものすごく気楽に構えています。

まあ、どうにかなるさぁ。

といつものように楽観的に考えていた・・・・。

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フルマラソンへ向けて

フルマラソンを侮(あなど)る壮太

8月にフルマラソンを目標にしてから、壮太なりに準備をしていきます。

その中で、最も気にしていたのが故障で、あまり無理をしないように練習をします。

9月になり、10月になると、徐々に大会が近づいてきますが、壮太が練習で走る距離は10kmです。

人によって、初マラソンへの気構えは色々あると思いますが、壮太の場合はものすごく気楽に考えます。

10kmを走って、この程度のバテならフルマラソンは走れるだろうと、走ったこともないフルマラソンに対して勝手な想定をします。

これが、後でとんでもないことになることが当時の壮太にはわかりません。

11月になると壮太は42才になり、42才で初フルマラソンかぁと偉大なるチャレンジを気楽に考えてます。

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初フルマラソン

スタート

壮太は11月30日(日)の大会当日を迎えます。

練習で走った最長距離は10km。

目標タイムは4時間30分としていましたが、これは単なる掛け算+アルファである。

小さなレースということもあり、参加者はほとんどが男性で、250人ほどだったかな。

そして、朝、10:40にスタートの号砲が鳴ります。

この瞬間、壮太の初フルマラソンが始まります。

余裕があるのは10kmまで

はやる気持ちを抑えながらペースメイキングと、格好いいことを心の中で呟きながら走り始めます。

速い人は、あっという間に前の方に行きますが、壮太はマイペースで走ります。

心のなかで、とうとうフルマラソンだーと何度も優越感を噛み締めます。

5kmぐらいまでは順調で、給水も取らずに走ります。

このコースは折返しまでの片道10kmの河川敷コースを2往復して、最後に2.195kmをさらに走ります。

壮太は順調に走り続けた壮太ははじめの折返しの10km地点に到着します。

少しペースは落ちましたがまだ行けるかなって感じで、気持ち的にも体力的にも余裕があります。

練習は正直です

しかし、試練は早々にやって来ました。

12km付近からペースがガタ落ちです。どうなっているのか自分でもわかりません。

過去に走ったハーフまでぐらいは普通に走れると思っていたのですが大きく計算が狂います。

16km地点では、これはもうだめだ、半分も来ていない。と心のなかで不安が大きくなっていきます。

それでも、まだ歩いてたまるかと壮太は必死で走り続けます。

走っていると言えないぐらいのペースまで落ちても20kmのスタート地点に戻れません。

ようやく、スタート地点が見えましたが、スタート地点に到着する前に我慢できずに歩きます。

まだ、半分以上ある!これからどうすればいいのかと考えながら、壮太の体はバテバテ。

ようやく、20km地点を過ぎましたが、完全に歩いています。

後半はさらに試練が待っている

応援の人は少なく疎ら(まばら)ですが、、みんなが、頑張れ、頑張れと励ましてくれます。

壮太以外にも歩いている人はいますが、走っている人の方が多い。

壮太はどんどん抜かれていきました。

壮太は、走ったり、歩いたりを繰り返しながら止まらないように進んでいきます。一歩ずつでもゴールに近づかないとこのレースは終わらない。

ちなみに、このレースの制限時間は6時間で、途中に関門はありません。とりあえず、6時間以内にゴールすれば歩いていても完走です。

ようやく、ハーフを過ぎて、壮太は少しだけ元気が出ましたが、その元気もすぐに使い切って歩いてしまいます。

ハーフ地点通過は2時間20分ぐらい。

見知らぬ仲間たち

この時はまだ、歩くより走っている時間のほうが多かったのですが、25kmぐらいからは歩いている時間のほうが多くなります。

その頃には壮太の周りで走っている人は殆どいなく、20m間隔ぐらいで他のランナー達も歩いています。

ここからが逆に面白い。

誰かが走って、前の人を抜くと、抜いた人が歩き、今度は抜かれた人が走ってその人を抜きます。

マラソンとしてのレベルは相当低いのですが、みんながまだ競争心を捨てたわけではなく頑張っています。

そして、いつしか壮太の心の中で、自分にもみんなにも頑張れ、頑張れと叫びます。

見知らぬ人たちと応援しあって仲間意識が芽生えます。

あいつが走ったのだから、今度は俺が・・・とみんなゴールを目指して苦しみながらも走ります。

歩くしかない!

そして、30kmの折返しをすぎると、再びスタート地点を目指し走り(歩き)ます。

すでに、空腹で完全に燃料切れになっている壮太の体でしたが、前進することだけは諦めません。

しかし、走れる距離もだんだん短くなり、前の人を抜くまで走れなくなってきます。

これでもう終わりかと何度も思いましたが、壮太は諦めずに進み続けます。

33km、34km、35kmとあるきながらゴールを目指します。

朝スタートした時は天気が良かったのですが、とうとう雨も降ってきます。

壮太はこんなに長い間走って(歩いて)いるんだなとフルマラソンの大変さを身にしみて感じます。

そして、歩き続けて、スタート地点に戻ってくるとあと、2.195kmとなります。

再び折り返して、歩き続けます。もう壮太に走る元気はなく、沿道にはもう応援の人はいません。

大会の係の人たちが、あともう少しと声をかけてくれるだけです。その声に答える元気は壮太にはありません。

達成感がないゴール、そして次の目標

もうすでにマラソンではなく、ウォーキングとなっています。

俺は何しに来たんだ?と思いながら悔しさを感じながら歩き続けます。

そして、折り返して残り、1kmちょっととなります。

悔しいのですが、どれだけ走ろうとしても、もう走れません。歩くしかできません。

悔しくて悔しくて、壮太はようやくゴールします。

ゴールしたあと、壮太には達成感は全くなくて、やっと終わったことやフルマラソンってこんなに大変なんだとか、いろんなことが頭をよぎりました。

でも一番心に残ったのは、名前も知らない一緒に歩き走り続けた仲間たちのことでした。

みんな歩きながらでもゴールしたことは素晴らしい。

これが壮太の初フルマラソン・・・これはマラソンじゃない!

完走じゃない!完歩だ!長い散歩だー!

と、自分に対する愚痴や、嘆きが壮太の中から溢れていました。

いつか、マラソンで完走するぞ!

と、心のなかで誓ったのが壮太の新たなる挑戦の始まりでした。

ちなみに、完走タイムは5時間25分で、男子完走者210人中185位でした。

ランニングを趣味にしたサラリーマン6話|今季は2大会登録!ランナー気分上昇中!
初のフルマラソンに挑戦した壮太でしたが、走りきったという自覚はなく、ちょっとがっかりな結果に堂々と、フルマラソン完走!と知り合いや会社の人達には言えません。

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