そのだけいばダートランニング2022winter(2022年12月11日)の第2レース『チャンピオンシップ5,555km』に参加しました。
5kmをなめてかかると大変なことになる!ダート5.555kmは普通のマラソンの30kmと同じ!
このレースの出走者は約300人。晴天に恵まれ、良馬場=砂地獄。
スタート前
5kmぐらい軽いもんだと高(たか)をくくって、余裕満々の私は9時に園田競馬場に到着。私の出走時刻は11時10分。
まだまだ時間があるので場内を散歩。YouTubeで生配信もされている。私のレースの前に第1レースとして300mスプリントが行われ、その様子も見る。
1組目は子供たちがダートコースを走り、2組目は中学生以上の大人が走る。みんな懸命に走っているが、その様子を何の不安もなく余裕で見ている私。
今思えば、『知らぬが仏』である。
そして、とうとう私の出走時刻となり、スタートゲートに並ぶ。これがダートの砂か~。サラサラだな~。
と、奇麗な砂を踏みしめながら、このサイトでも競馬の歴史を紹介をしているが、そんな競馬のことを思い浮かべていた。
コース
私が参加したのは第2レース『チャンピオンシップ5,555ラン』。競馬場を5周走る。
1周目で砂地獄を恐怖を知る
レース開始
私は大外からのスタート。といってもこの写真でも自分の姿を確認することはできない。先に行っておくが、家に帰ってから動画配信を見たが、私はほとんど映っていなかった。
さて、初めのスタンド前の直線では足も上がって、砂が沈むな~。と思いながらも元気に前進。集団の後方につける。
しかし、300mほど走ったところで先頭を見るとはるか前方に逃げを打っている。競馬のように話せるのはここまで。
このすぐ後に沈んでいく自分に気付く。
1回目のゴール板を通り過ぎて、ここから残り5周となるがもうすでに体力が消耗していた。
想定外のスタミナの奪われように、5周も走れるのか?と不安が頭をよぎる。
地面(砂)を踏むと足が砂に沈んで、態勢も崩れるし、砂に入った足を抜くときには砂が抵抗になる。
走ってみて初めて気づくことだらけ。砂がフカフカで新雪の上を走っているようだ。気が付けばすでに汗が流れ落ちる。
これ、本当に5km走れるのか?と何度も考えながら、重たくなっていく足を前に出す。もうすでに周りを見る余裕もない。
これが砂地獄…。あとで聞いた話だが、このダート5kmは普通の道の30kmに相当すると言った人もいるようだ。
残り、600mの掲示板を過ぎるが、当然まだ1周も終わっていない。恐ろしすぎる…。
2周目、まだまだ続く砂地獄
何とか、1周目を走り終え、2周目に入る。まだ、1周しか走っていない。残り4周!?、これ完走できるのか?と不安を抱きながらも改善策を考える。
天気も良好で気温が上がって、1kmほどしか走っていないのに汗も流れ落ちる。
(参加賞のバッグ)
3周目、すでにトップから周回遅れ
トップで走る人は速い。私の倍速で走っている。あっというまに私は周回遅れ。もう歩いている人もいる。
それだけ過酷ということだ。もう他のランナーの事を考える余裕もなくなってくる。何とかしなければ…、そこで考えたのが他のランナーが踏んだところを走る作戦。
無数の足跡ができたダートコースで足跡のところは砂が固くなって、少しであるが走りやすい。しかし、スタミナが消耗すると狙った場所にうまく足が着地しなくなる。
足跡から着地がズレると、砂が崩れてガクッとなって、余計に態勢が崩れて余計に疲れることに気がついた。
そうなると、足を取られながらも走り続けるしかない。ペース配分をかなり落としてキロ8分ぐらいで地獄の中を走り続ける。
4周目、歩かないように粘る
私は最近のマラソンでは不甲斐なくも心が折れて歩いてしまっていた。しかし、今日は最後まで走り続けるぞ!と心に誓いゆっくりでも走り続ける。
たった5kmなのに…。とダート5kmの過酷さを実感しながら、いや恐怖に感じながら走り続ける。
とりあえず、息を切らしながらも、走り続けることだけを考えていた。
5周目、地獄からの脱出
苦しみながらもなんとか最終周となり、名残惜しくなってくる…。ってなことはない。考える力もなくなり、すべての力を走ることに集中させる。
今できることはそれだけ。
そして、走り続け、残り800m、600m、200mの掲示板を過ぎていく。400mは記憶にない。ラストスパートなんて気の利いたこともできない。
しかし、砂地獄もそろそろ出口。ゆっくりとした足取りでゴールして、地獄からようやく脱出成功。
ゴール後、地面の固さに感謝していた。やっぱ地面は固くないとね。
ちなみに、完走タイムは44分56秒。順位は真ん中やや下。まあ、こんなものか。
レースを終えて
やっぱり、ダートは馬が走るものだ。人間には向かないな。でも、たまにはこういうレースも面白い。
たった5,555m、されど5,555m。ゴー!ゴー!ゴー!とはいかないものだ。
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